バイカーズステーション 2000年6月号

オートバイのメカニズムにも工具にも興味のなかった私が
偉そうに“工具の話”などを書くようになったのは
壊れたら自分で直すという家庭教育と自分の乗ったバイク
バイクに乗り始めた頃に出会った良き指導者
そして、ほんのちょっとした好奇心のおかげである

【興味はなかったが、そのうちおもしろくなり、やがて泥沼へ】

壊れたら自分で直すという教え / GT185での貴重な体験 / その後の人生を決めたTX650時代

バイカーズステーション 2000年7月号

メカニズムを理解していなくてもバラし組みはできる
だが、形が元どおりになっても、ちゃんと動くとは限らない
私はTX650のボアアップでそれを痛感した
知れば知るほど興味が高まり、理解が深まるという
好循環は、レースの世界に足を踏み入れてから始まった

【“好きこそものの上手なれ”を地で行ったメカニック見習い時代】

パーツリストを頼りに組み立てる / 操縦性を激変させたTT100 / 古屋喜一郎とともにレースの世界へ

バイカーズステーション 2000年8月号

レースのメカニックである前に、普通のメカニックであれ
セッティングやチューニングをする前に
1台のマシーンを完璧な状態で走らせること
レーシングマシーンといえども、基本は市販車と同じ
これが10年間のメカニック生活で私が得た答えだった

【とにかく壊れないように。これがプライベート時代の至上課題】

メカニックとして独立した82年 / GX500の改造、そして事故 / 三浦昇と出会い、メカニックに復帰

バイカーズステーション 2000年9月号

基本的な整備とファインチューニングには自信があった
しかし、GPが私に与えてくれたのは
マシーンチューニングの方法やそれに取り組む心構え
大切なマシーンを長持ちさせるためのGP流掃除方法など
日本とは違った、過酷なGPならではの経験だった。

【時間が許す限り整備、チューニング、そして掃除をするのがGP流】

TZマニュアルの制作と渡欧準備 / 当時のオランダの工具事情 / GP250ccクラスのチューニング / GP流マシーン掃除術

バイカーズステーション 2000年10月号

ワークスチームというところは、何から何まで
プライベートと違ってシステマチックだった。
86年にヘルパーとしてレースの基礎から学び直した私は
翌87年、幸運にもワークスマシーンのメカニックとなり
マシーンやレースについて、さらに多くを学ぶことができた。

【優れた体制とともに、積み重なった英知もまたワークスの財産だ】

糟野氏に鍛えられた85年 / 基礎から学び直した86年 / 現役メカニック最後の年、87年

バイカーズステーション 2000年11月号

どうしてこんなにわかるんだろう……と思うほど
メカニックを引退した翌年の私には
コースサイドで見るマシーン姿勢や挙動がよくわかった。
乗ったりいじったりするだけでなく、見たり聞いたりすることも
オートバイを理解するための効果的な方法である

【メカニック諸君、もっと自分の担当マシーンの走りを見よう!】

引退してわかった“見ること”の重要性 / エンジニアを取材してわかったこと / 10年ぶりのライディングと改造計画


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