XJ900の爽快チューン
2008年3月22日 - 1年ぶりの鯖街道〜名田庄ルート   
     
 春だった〜。自分ちのトップページの“出没予定”と、いくつかの仲間うちの掲示板で告知した“鯖街道走り初め”には、途中の合流/離脱を含めると7台のバイクと1台のクルマの方々がご参加くださいました。おつかれさま&おつきあいありがとうございました。
 まずは自分の話から。昨日までのテストでは、車体は満足できるがエンジンは点火時期の詰めがやや甘いところが気になる…といった感触だ
った。ところが、今日、我慢の西大津バイパスを(すり)抜けて鯖街道に入り、エンジンのようすを見つつ徐々にペースを上げていくと、予想以上に心地よいことが判明。
 他ではあまりしない、5速5000rpmからの全開加速を試すと、オーバーホール前よりもはるかにスムーズかつ強力にダッシュし、カタログデータ上のトルクピークの 7000rpmを超えてもその勢いは衰えない。
 でも、それだけなら、各社の最強ネイキッドと変わらないし、速さだけなら各社の1000ccスーパースポーツのほうが1枚も2枚もうわてだ。しかし、今日の我が XJ900の加速は、力任せにケツを叩くような乱暴さではなく、かといって、抵抗なく一本調子に回転が高まっていく(あっという間に200km/hを超えるような)のとも違っていた。
 排気量が小さい代わりに抵抗が少なく、バランスが良い代わりに慣性質量が大きく、低速型特性のくせに大口径で開きやすいキャブを持ったエンジンならではの、回転部分が加速し、慣性力の高まりとともにぐんぐん車速が伸びていく感じ…といえば良いだろうか。

帰路、美山の道の駅に佇む、GPZ1000RX、XJR1200、XJ900、SRX600。写真中央が、感動の足を持つXJR1200。
 ヤバいなぁ、これ。病みつきになりそうだわ…と思いながらも、前方が空いたのを見はからっては、何度も5速5000rpmからの全開加速を繰り返した。その回転域では嫌な振動はまったく感じられず、回せば回すほどピタリと軸芯の出るエアツールのような感触だ。
 エンジン関係で唯一不満に思ったのは、 5000rpm以上で全閉にしたまま、徐々に回転が下がって 4500rpmを下まわり、 3800rpmに達するまでの間(幅にして700rpm)の微振動である。もう少し進角度数を増やせばマシになるのはわかっているが、それをすると他の回転域で“もっさり感”が出る。やはり、 TPS対応の点火系は早急に導入したいところだ。
 いろんなバイクに乗せてもらえたのも本日の収穫。中でも、かわぐちさんのXV750Eと、ちんねん小堺さん(本名を晒して良いかどうか迷い、

私が勝手に命名。そのうちご本人が別名で BBSに登場?)の XJR1200が素晴らしかった。ちんねん小堺さんは、以前本誌に書いた“朽木の道の駅でお会いしましょう”で本当にお会いして以来3年ぶりの再会だ。
 かわぐち号の、嫌な振動をきれいさっぱり取り払った、まろやかで心地よい鼓動感は、狭角Vツインに対する認識を改めさせるに充分だったし、実走行8万kmとはとても思えぬ曖昧さのない(しかし癒し系の)エンジンは、これも“奇跡の個体”と呼ぶべきだろう。
 XJR1200のほうは、 爽快チューンの記事と今井さんの XJR1300の記事を参考にチューニングしたとのことだが、このポジションと足まわりの良さは感動的。749Sを借りて東名の御殿場あたりのカーブを走ったときの感覚に近かった。足まわりチューンの強力なライバル出現である。


<  ひとつ前 ・ 目次 ・ 最新 ・ ひとつ先  >
 
ARCHIVESARCHIVES TUNINGTUNING DATABASEDATABASE HOMEHOME Network RESOURCENetwork RESOURCE    DIARY