XJ900の爽快チューン
2008年10月4日 - この時期はフロントフォーク内圧も低下しがちのようだ   
     
 先週の調教ツーリング以後、バイクに乗ったのは1回だけ。近所のガソリンスタンドまでの往復のみである。その間ずっと、先週感じた2つの問題の解決策を考えていた。
 ひとつは“5速6000rpmあたりから直進状態で全開加速中に洗濯板状の路面の凹凸を拾ったとき、両手を振りほどくほど激しくハンドルが左右に暴れた”と、詳しく書いた。
 だが、もうひとつは“フロント全屈付近の良くない感触”としか書いていない。詳しく説明するのは難しいが、そこそこスピードの乗る下り坂のブレーキングの最後のほうで、最も強くブレーキが効いているあたりの安心感が希薄だったのだ。

 メタリカ+ベルリンガーの組み合わせにしてから、制動時に常に感じていた“もっと強く握って大丈夫”
というフロントまわりの感触が、なぜかそのときは得られなかった。
 そこからさらにブレーキレバーを握り込み、リリースをきっかけに効率の高い旋回状態に入る(旋回を始めるための荷重移動はリリース直前に行う)のが、タイトコーナーでのいつもの自分の走り方なのに、それができず、いらいらしていた。
 フロントブレーキは、制動力が強まるにしたがってタイヤの接地面圧が高くなり、さらに強力なブレーキングを許容する(もちろん限界はあるが)のだが、どうもあのときは、

フロントホイールを浮かせた状態で、Oリングが完全に露出するまでキャップを緩め、しばらく待って締め込めば調整は完了だ。
 で、今日は、フロントフォーク内圧を正規に合わせてみた。…といっても簡単なことで、センタースタンドをかけ、車体前部をジャッキアップして前輪を浮かた状態でインナーチューブ頂部のキャップを緩め、内部を大気圧にした後、元どおりに締め込んだだけである。
家からわずか20分。ご近所の誰にもまだ教えていない“秘密の特訓”コースにて、内圧調整後のフォークの作動を確認した。制動力の強まりに対して接地面圧の高まりがうまく追従していなかったような感じで、それが“もっと強く握って大丈夫”という感触が得られなかった原因のような気がする。
 底突き感はなかったものの、そういえば、いつものような踏ん張り感もなかった。タイヤの空気圧は出発前に調整したばかりだし、フォークスプリングやオイルが、これほど急激にヘタるとは思えない。
 だが待てよ…。あの朝、タイヤの空気圧をチェックして、予想以上に低かったのに、その原因をしっかり追求していなかった。そして実は、このところの急激な冷え込みのせいかもしれない…と、あとになって考えた。だとすると、フロントフォーク内圧もまた、通常よりもうんと低かったのではないか。
 走りの変化は予想以上だった。残念ながら、先週のツーリングで感じた問題は、似たような状況を再現できなかったので、たぶん解決しているはず…としか言えないが、これほど多くの状況でマシンの挙動が改善(復旧)するとは思わなかった。
 コーナリング中の狙ったラインのトレースしやすさは感動もの。感知できる限り最大のRを描いた旋回から、同じく感知できる限り最大のRを描いた逆方向の旋回へと、5秒くらいかけてゆっくり切り返したときの車体のスムーズな動きも(悪化には気づいていなかったが)蘇ったのがはっきりとわかった。さらに直進性(まっすぐなラインのトレースしやすさ)まで改善している。
 冷え込んだときのフォーク内圧調整は必須の整備項目と知らされた。


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