XJ900の爽快チューン
2009年7月13日 - フロントまわりの振動対策としてパッドを新品に交換   
     
4枚のパッドをメタリカの新品に交換直後。クリップの開放端の逆向き防止に、ロックワイヤーはパッド押さえ板の下に通す。
 フォークが後ろに曲がる瞬間にはホイールの回転速度が落ち、元に戻る瞬間には上昇する。ひょっとすると、この、パッドに対するディスクの回転ムラそのものが、制動力の強弱の原因と考えることもできる。
 いずれにしても、原因を追求して取り除こうなどと大上段に構えず、フロントまわりの振動に影響を与えていそうな箇所にあれこれ手を加えてみて、何かをしたときに振動が収まれば、なぜそうなったかを考えれば良い。理論の構築ではなく、不具合の排除が目的なのだから…。
 で、振動対策の第一歩として、フロントのブレーキパッドを新品に交換した。これまで7万5千kmほど使い続けてきたのと同じメタリカだ。別のパッドに替えて直ったとしても、それは私にとって、メタリカ以外のパッドを装着するという不具合を背負込むことを意味するから、メタリカの新品以外の選択肢はない。
 結果は…。残念ながら改善しなか
った。パッド交換により、別の問題が生じたからだ。激しい引きずりである。今までは歪んだディスクに合わせてパッドが減り、何ともなかったのに、新品のフラットなパッドを装着した途端、ディスクとの当たりがキツい箇所ができ、それが原因で摺動抵抗が増加したようだ。早急にディスクを何とかしなければ…。
 12日のところに書いたフロントまわりの振動対策として、ブレーキのチェックをした。この振動は、いわゆる“ハンドルの振れ”とは別物である。ステアリングヘッドを中心とした回転運動ではなく、アンダーブラケットから下のフロントフォークが、左右揃って前へ、後ろへ…と、たわみを繰り返し、結果的にフロントアクスルが(進行方向に対して垂直を維持したまま)前後にブルブルと、4〜6Hz程度の周期で震える動きであり、制動時にしか出ないことから、まずはブレーキを疑ったのだ。
 ところが、私がここで問題にしているフロントまわりの振動は、屈伸屈伸ではなく、フォークは一定のところまで沈んだままで、アクスルが(ということはフロントホイール全体が)前後に振れているのである。
 フロントフォークがスティック気味で、制動力がぐっと高まった瞬間にフォークがうまく縮まず、逃げ場のない力がフォークを後ろに曲げ、曲がったフォークが元に戻ったところで次の制動力の高まりが生じて再び後ろに曲げられる…ということを繰り返しているのかもしれない。
 よくあるブレーキのジャダーとは違うんじゃないか…という気はしている。ブレーキのジャダーは、何らかの理由で制動力に強弱強弱の変化が生じ、その周期がフロントフォークの屈伸屈伸の動きと同調したときに、ブランコを漕いで振幅を大きくしていくときと同様に、次第に大きく振れだすのが原因のはずだ。急造したキャリパー作業台。取り外したキャリパーがブレーキホースで吊り下げられた状態にならず、安心して手が離せる。左上が右内、右上が右外、左下が左内、右下が右外のパッド。約3万km使った内側の2枚は、外周部の摩耗が多い。


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