XJ900の爽快チューン
2009年7月29日 - フォークを温め、ダンパーセッティングの方向を探る   
     
 17日にアッシュの73番のフォークオイルを投入し、19日にカートリッジエミュレーターのスプリングを最弱レートに変更した後、前後タイヤを新品(7セット目のピレリ・スポ
ーツデーモン)に交換し、さらに20日には58番と73番の中間を狙ってブレンドしたフォークオイルに入れ替えたのは既報のとおり。
 ここまでやってみたところ、ブレンドしたフォークオイルだと、最弱のエミュレータースプリングでは高速作動時のダンピングが弱すぎるような感じなので、22日にこれを元の黄色(プリロードも元と同じく0)に戻してみた。ところがやはり、これでは高速作動時に少々オーバーダンピング気味のような気がする。
 …となると、次に試すべきは、1ランク低いレートのエミュレータースプリングに少しプリロードをかけたセットである。これはなかなかいけそうな気がする。が、その前に、そもそも73番のフォークオイルを使
ってみようという気になった“夏場の高温”の中で、充分にテストをしていないことに気がついた。このところの天候不順のせいである。
 そういえば、73番を投入したあとずっと“かなり蒸し暑くなってきたけれど、真夏の暑さはこんなに生易しいものじゃない”…と思いながら走っていたから、今ここで夏仕様を決めてしまうと、本物の夏の暑さに対応できなくなるかもしれない。

久しぶりに朝から快晴なので、整備台から降ろしたマシンを太陽に向け、フロントフォークに直射日光を当てて温度を上げた。
 そこで私は、夏らしくない天気が続いている間は現状で我慢し、梅雨の合間の真夏日を狙ってテストをしようとたくらんでいた。で、朝から快晴に恵まれた今日、たくらみを実行に移した。写真のように、前輪を太陽の方向に向け、フロントフォークに直射日光が当たった状態で1時間少々放置し、フォークオイルを温めたのだ。いつまで経ってもチャンスがやってこなければ、使い捨てカイロを貼り付けることも考えた。
 どれくらい温度が上がったかというと、風呂の湯より少々熱い程度だから、おそらく摂氏50度近辺ではないかと思う。日陰では気温より高く

なるとは思えないので、それと比べると20度程度高いはずである。
 で、この状態で試乗してみたところ、20〜160km/hの全速度域で、 直進性、 旋回性、 安定性、路面追従性、衝撃吸収性、乗り心地など、個個の評価項目も全体のバランスも過去最良だと感じた。過去最良は、今までで一番良いというだけで、理想との間には依然としてギャップがある。しかし、今回の一連のダンパーセッティングにより、理想に向かって大きな一歩を印したようだ。
 8月14日の ラ・パラのときの気温が摂氏35度以上なら、このセットがベストではないかと思っている。


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