XJ900の爽快チューン
2010年7月23日 - 整備時のキャリパー支持を主目的とするブレーキホースのステー   
     
この位置でブレーキホース支持すれば、フィッティング端部のホースに繰り返し曲げ伸ばし応力がかかるのを防ぐこともできる。
 ご覧のように、キャリパー側フィ
ッティング真上に設けたステーには同軸ケーブル用のステップルは使わず、一般的な配線固定用のナイロンクランプというヤツを使った。
 20日のダイアリーに書いたトップブリッジと交差する部分の“ステップル”は、バタつきの防止と見た目の安心感向上が狙いだから、あのような容易に脱着できるフック状の物で良かった(なくてもまったく困らない)のに対し、こちらには、容易

に外れてくれては困る理由があるのを思い出したからだ。
 それは、ホイールの脱着のために取り外したキャリパーを、次に取りつけるまでの間、吊り下げておくためである。ブレーキホースは荷重を支えるためのワイヤーではないのだから、膨張には強くても急な曲げには弱い。ホイール脱着の間、わずかな時間とはいえ上側バンジョーフィ
ッティング端部に曲げ荷重をかけたくない。しかし、それをしないで済

ますために、針金やS字型フックで車体から吊り下げるなどというメンドクサいことは、イラチでメンドクサがりの私には耐えられない。
 で、従来は、タイラップ2丁がけ
+ホースで間に合わせていた。アウターチューブから突き出したフェンダー取りつけボスの外周(フェンダ
ーよりも外側)に1本目のタイラップを巻き、そいつで2本目のタイラ
ップを縛り、2本目は適当な長さのホースに通した先でブレーキホース
フロントフォークへの取りつけボルト穴から横に切り欠きを設けてスロット状にし、ボルトをわずかに緩めれば脱着可能にした。
このホースを使う限り、クランプもステーも取りつけたままでよいので、クランプはリベット留めにしても良かったかもしれない。
ホイール脱着を想定し、キャリパーを外してみたところ。ピストン交換で軽くなったキャリパー重量には充分に耐えそうだ。
外周を縛りつけていた。
 軽量/簡便/合理的で、耐久性にも何ら不満はなかったし、未だに、タイラップを使った留め方としてはこれがベストだと思っている。それにもかかわらず作り直そうという気になったのは、今回の“タイラップを1本も使わない”というテーマに沿うとともに、従来の方式に何となく感じていた“安物感”や“間に合わせ感”をなくしたかったからだ。
 だが、せっかく新しくステーを作

るのに、そんな感覚的なメリットだけではつまらない。他に何か、従来のタイラップ2丁がけでは真似のできない優位性を盛り込みたかった。
 そこで、上の写真のように、取りつけボルト穴をスロット化した。これなら、ホイールのみの脱着時はキ
ャリパーをぶら下げておけ、フォークから外してしまう場合にはフェンダー取りつけボルトを半回転くらい緩めるだけで容易に外れる。
 従来のように、キャリパー脱着時

には取りつけボルトを抜き、フェンダーを“ぐい”と内側に押しながらタイラップの輪の部分を外すよりもはるかに整備性が良い。
 ステー本体には2mm厚のアルミ板を使い、ナイロンクランプの固定にはM4の小ネジとナットを使用した。作り終えて装着してみると、いくつか改良したい箇所があるとはいえ、当初の狙い(タイラップの廃止と安物感/間に合わせ感の排除)と整備性の向上は実現できたと思う。
得意のアルミアングル切り出しで作ったリザーバーのステー。リザーバーホースも取り回し変更に合わせて、新品に交換した。
 その他、今回のブレーキまわりの改造+整備に合わせて、アルミ地肌のままだったマスターシリンダーのホルダー(ミラー装着ネジを持つアエラの昔の試作品)に黒塗装を施したり、ステーを追加してリザーバータンクの位置を変えたりした。このステーもまた、得意のアルミのアングルからの切り出しである。ホースは従来と同じ物の新品にした。
テフロンチューブ+ナイロンメッシュ入り厚手PVC被覆という凝ったホースは、5年間、汗をかかずに継続使用できた。


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