XJ900の爽快チューン
2011年12月25日 - 組み立て終了…といっても、まだダンパーのみ、しかも片側だけなのだ
     
サブアッセンブリーになったロッドと本体と“筒”をトレイに並べて準備完了。自賠責保険証書入れのビニール袋が大活躍。
“サンコニ”の“ニ”を、どう組み合わせるかのメモ。旧5220は部品交換せず、新5220のパーツを使って旧5230を修復する。
ロッドの組み立てにもバイスを使用。なければないで、バイスプライヤーでなんとかなるが、あればあったで便利やのう(笑)。
 さて、いよいよ組み立てである。ウチのガレージは、来たことのある人はご存知のように、決して清潔とは言えない環境である。しかし、田舎だから空気はきれいで、適度な湿度もあるから、歩き回っただけで埃が舞い上がる…ということはない。
 この環境の長所を生かし、短所をカバーするために、まず今回の作業に使うスペースのみ、ざっと掃除をし、続いて、必要なパーツ/道具/
ケミカル類をできるだけ手の届くところに集めて、作業中の移動(これ

による埃を減らすのが狙い)を減らし、ビニール袋を用意した。
 ビニール袋は、もちろん、作業中に一旦手から離れるパーツを、次に手に取るまでの間、埃がつきにくい状態で保管するためだ。これには、社名変更に伴って大量に廃棄処分となった自賠責保険証書用の袋を活用した。箱付きさん、ありがとう。
 他に注意したのは、クリスマス寒波と言われる極低温の中での作業となったため、パーツや油脂類の温度管理である。ダンパーオイルはバケ

ツに入れて湯煎し、グリス類はポケ
ットに入れたり、大きな容器の物はドライヤーで温めたりした。
 それとともに、作業中の結露によるパーツ表面への水分の付着を避けるべく、バイスに固定したダンパー本体と昨日作った“筒”を(中の空気も含めて)ドライヤーで温め、ロ
ッドや細かなパーツも、同じくドライヤーで温めてから組みつけた。
 環境整備を終えた後、最初にしたのはロッドの組み立てである。仮組みは何度かしていたので、これは悩
結局20番を使うことにしたアッシュのフォークオイルを、バケツの湯で湯煎した。後ろに並ぶスプリングは“ゴコニ”の予定(笑)。
リザーバータンクに縦樋、ダンパーシリンダーに塩の容器を取りつけ、注入準備完了。少しの待ち時間にも袋をかぶせていた。
リザーバータンク側に注入したオイルは、徐々にシリンダー内にも流れ込む。油面高さが揃うまでには10秒ほどかかる。
むことなくささっとできた。おかげで写真を撮り忘れてしまったので、撮影は2本目のときにしよう。
 組み終わったロッドをビニール袋に入れ、次は本体だ。最初はコンプレッションアジャスターの組み立てと取りつけ。専門店にオーバーホールに出しても、ここはバラさないことがあるらしく、なるほど、けっこう面倒な作業である。おまけに、専用工具も必要だ。ここも、熱中のあまり撮影漏れ。写真は2本目に。
 さ〜て、ここからいよいよオイル

の注入〜フリーピストンの挿入〜ロ
ッド(ダンパーピストン)の挿入〜シールヘッドの取りつけ…と続く本日のメインイベントである(笑)。
 マニュアルによると、リザーバータンク側からオイルを注入することになっているので、まずはそれに従い、湯煎して風呂の湯くらいの温度になったアッシュの20番のフォークオイル(FDオイル)を注ぎ込む。
 リザーバータンク内の油面上昇よりやや遅れて、ダンパーシリンダー内の油面も上がってくる。やや遅れ

るのはオイルの粘度や表面張力のしわざ。パスカルの原理によって両者が同じ高さになるまで待って、さらにオイルを注ぎ足し、液面がリザーバータンクの端面とほぼ一致するようにした。周りを縦樋で囲まれているから、こぼれる心配はない。
 この状態で、コンプレッションアジャスター部のエア抜きをする。放
っておくといつまでかかるかわからないので、小ハンマーを小刻みに震わせながら、タンクやアジャスターのダイアルに振動を伝える。リザー
コンプレッションアジャスター周囲に溜まっていた空気が気泡となり、油面に浮き上がってくる。エア抜きには5分くらいかけた。
これがしたくて縦樋の装着を思いついた。水平を保つより、斜めにしてオイルに沈めたほうが空気が抜けやすいと考えたからだ。
テフロンバンドは充分に曲がりグセがついておらず、片手で押さえながら、もう一方の手でフリーピストンを押し込んだ。
バータンク内を観察すると、下のほうからポツ…ポツ…と小さな気泡が上がってくる。この作業を5分くらい続け、いくら振動を加えても気泡が出てこなくなったところで、この部分のエア抜きは完了とした。
 続いては、フリーピストンの挿入である。フリーピストンが最初にリザーバータンク内のオイルに触れるとき、油面と平行ではなく傾けておきたい(斜めにしてオイルに浸け始めたい)というのが、縦樋を装着した理由のひとつだから、そうしやす

いように、さらに少々オイルを追加した。そして、傾けたフリーピストンを静かに油面に接触させ、底面に触れていた空気を押しのけるような感じで、徐々に沈めていった。
 心配性の私は、それだけでは安心できず、正転/逆転を繰り返したり軽く振動させたりして、付着しているかもしれない気泡を、そのまま閉じ込めてしまわないようにした。
 この段階でのフリーピストンの挿入は、緑色のOリングが見えなくなり、テフロンバンド(ピストンリン

グ)の溝が隠れないところまで。
 ここまで来れば、Oリングが効いており、オイルが漏れることもエアが入ることもないので、縦樋を外して障害物をなくしてからテフロンバンドを巻きつけ、片手でテフロンバンドが広がらないように/浮き上がらないように/噛み込まないようにしながら、もう一方の手で静かにフリーピストンを押し込んだ。
 マニュアルによると、ダンパーロ
ッドを挿入する前に、フリーピストンを奥まで押し込むことになってい
黒ビールか、怪しげなカクテルか。フリーピストンを押し込むと、タンク内のオイルが流れ出し、塩の容器内の油面が上昇。
アイデア倒れに終わった、テフロンの切れ端を用いた圧側シムのリフター。この程度の隙間からエアを抜くのは無理だった。
ビストンの挿入後、シールヘッドを取りつけるまでに、塩の容器を下にズラして作業性を高める。余剰オイルを注射器で抜く。
るので、そのとおりにした。フリーピストンを押し込んだことにより、ダンパーシリンダー側に取りつけた塩の容器内の油面は上昇しており、シリンダーに挿入する前のダンパーピストンやシールヘッドを浸け、空気を追い出すのに都合が良い。昨日取りつけた2本の筒の、狙いどおりの機能に思わずニンマリした。
 狙いどおりに行かなかったアイデアもある。圧側シムに噛ませたテフロンの切れ端だ。これは薄すぎたので、シムのリフトが気泡よりも小さ

く、出口は開いているが、そこから気泡を出すことはできなかった。
 次にやるときは、いったん全体を逆さにしてもオイルが漏れないような改良版“塩の容器”を作り、上向きの行き止まり穴である圧側シム裏側の穴に留まっているエアを完全に抜きたい。もう少し深い容器に、脱着容易かつシールができる円盤でフタをするのが良いかもしれない。
「で、またやるんでっか?」
「うん、やるかもなあ…(笑)」
 逆さにできない今回は、とりあえ

ず、やらないよりはマシと考えて、塩の容器の中でロッドを回転させながら上下に動かし、できるだけエアを追い出すに留めた。最後に上下反転して、本体上部のエア抜き穴からエア抜きをするから、ここで完全に抜けなくても大きな問題ではない。
 あとは、マニュアルを見るまでもなく、シールヘッドを挿入してサークリップで留め、シリンダー底部の飾り蓋を打ち込んだだけ。これにてとりあえず1本目の組み立ては終了である。続きは後日に…。
シールヘッドの挿入が終わったところ。このあと、逆さにしてオイルを排出し、塩の容器を外してからサークリップを装着。
オイル注入まで終わった1本目のダンパー本体。しばらく正立状態で吊り下げた後、エア抜き穴からエア抜きをする予定。


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