XJ900の爽快チューン
2009年3月4〜5日 - オーバーホールのついでにキャブレターセッティングを変更
     
三重県境に近い京都府南山城村の国道163号にて。人間の防寒さえ万全なら、空気密度の高い寒中走行は楽しい。
 テストの結果は非常に良かった。メインジェットの拡大は正解で、ト
ップギア 7000rpmからの全開加速が以前よりも断然強力になっている。低回転・低開度も悪くない。いや、性能的にはたぶんこっちのほうが上である。ただ、問題は 2000rpmから7000rpmあたりまで、 あまりにスム
ーズに回ってしまい、面白味に欠けることと、私にとって最も大切なト
ップギア 3000rpmでの定常走行時の振動が、少々不快になったことだ。
 振幅は大きいが波形が心地よかった以前の振動と比べ、振幅は小さくなったものの波形が心地よくない…というより、S/N比が悪くなり、 シグナルがノイズに埋もれてしまったような感じである。以前のが高級オ
ーディオで聴くアナログレコードの音楽だったとすると、今回のは安物のセットで聴くCDの音みたいだ。
 翌朝、出かける前に、とりあえずジェットニードルクリップを 1.5段上げ、パイロットスクリュー戻しを1.75回転に減らした。これ以上の変更はキャブ本体を外さなければできず、時間がないので見送った。
 テスト…というか、お出かけの結果、ギアシフトが軽くなり、2000〜
4000rpm あたりの加速がスムーズかつ良好になり、アイドル時の振動が低減し、 4000rpm以上でのレスポンスが良くなっていることが判明。スムーズすぎて面白味に欠けるきらいが残っているのと、高回転で急激にスロットルを閉じたときのショックが大きめなのが気になるとはいえ、以前のセッティングよりも1ランク高級なマシンになったようだ。
 久しぶりにキャブをいじる気にな
ったのは、1日の朝練のとき、3000
〜4000rpm あたりでスロットルを急開した直後のツキが悪いと感じる場面があったからだ。とはいえ、最初はセッティングを変える気はなく、各部の点検と掃除のために、9カ月ぶりにキャブをバラしたのである。
 1月末に春スイッチが入り、その後は暖かいと感じる日が続いていたのに、なぜか今日は夕方から冷え込んできて、夜になってキャブをいじ
っていると寒くてたまらなかった。
 明日も寒そうだし、ひょっとすると今週末は先週末ほど気温が上がらないかもしれない…などと考えているうちに、4月号の爽快チューンに書いた“自然の力のブースト”に合わせたセッティングを試す、この冬最後の機会のような気がしてきた。

 そこでまず、メインジェットを夏場のままの100番から115番に拡大してみることにした。ついでにジェットニードルのクリップ位置も3から4に変更。さらに、パイロットジェットを15番から17.5番に拡大するのと合わせてパイロットエアジェットも120/130番から145番に拡大した。
 作業しているだけでもメチャ寒か
ったので、いったんは夜のテストを諦めた。だが、もしも翌朝乗った途端に不具合が判明しても、直す時間がない。そのまま1日、用事の足とはいえ、外れたセッティングのまま我慢したくない。だからやっぱり夜のうちにテストすることにした。
 出発したのは午後10時半頃。夏場によくキャブのテストに行った国道422号は、 この時間からではちょっと遠いので、近場で済ませた。
セッティング項目Fuel
Level
Main
Jet
Needle
Jet
Holder
Main
Nozzle
Jet
Needle
J.N.
Clip
Pos.
Diaph.
Spring
Pilot
Air
Jet
Pilot
Jet
P.S.
Turns
Out
変更前#1/4
#2/3
-1mm1005EA-10P-0
P-6
5DL3934r cut120
130
151.75
2.25
4日夜全気筒115P-6414517.52.5
5日朝全気筒2.51.75
走り方によっては気になる3800rpmあたりの微振動対策として、#1&4と#2&3のセッティングにつけていた差は、とりあえず撤廃した。今回のを基本としたセッティングが煮詰まったところで、振動対策を再試行の予定である。


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