XJ900の爽快チューン
2009年3月7日 - “GX750・tetsu号の完成を祝うツーリング”という名の大試乗会   
     
ほとんど旧車ショーの会場と化した集合場所の道の駅“あいの土山”。晴れてはいたが、とても寒く、おまけに風が強かった。
ooさんのホークAT。私をはじめ、初めて現車を見た人も多かったはず。外観も走りも癒し系。試乗し、欲しくなったマシン。
内圧コントロールバルブを自分のR1100Sに取りつけるkei-1さん。ここまで外装を外すのは、かなりの難作業であった。
 去年の6月に発見したGX750のオーナーになり、平穏なGXライフを送るはずだったtetsuさんが、 どういうわけかエンジンのフルオーバーホールに着手。ピストンリング交換、バルブシート修正、果てはコンロッドの重量合わせまで始めてしまった。
 2007年11月号から約1年にわたって“爽快チューン”のページで連載したエンジンフルオーバーホールの記事を見て“これなら自分にもできそう…”と思ったに違いない。
 それを知った私は大いに責任を感じ、早期に完成させるべく協力をした。とはいっても、作業を手伝うとかパーツを融通するとかではなく、冷酷非道な“期限の設定”だった。
 1月24日、にえさんといっしょにリンドバーグ京都店に遊びに来てくれた tetsuさんに向かい「期限を決めへんと、いつまでたっても終わらへんなぁ…。3月7日に完成記念ツーリングに行くって決めとこか? まだ1カ月以上先やから、余裕たっぷりやろ…」と言ったのが発端となって、このツーリングは実現した。
 それ以後、当日朝までの紆余曲折は、 tetsuさんのブログで詳しく報告されているので、そちらをご覧いただくとして、直前に無事エンジンが始動したとわかり、ほっとした。

 ツーリングのコースは、今回は東海3県からの参加しやすさも考え、滋賀県東近江市土山町〜彦根市間に設定。ここにしたのは、集合場所の道の駅から近い青土ダム周辺が、何台ものバイクが集まって交換試乗をしたり修理の店開きをするのに好適なロケーションだと考えたからだ。
 前週の失敗を教訓に、いったん目が覚めたら二度寝をせず、この日は7時40分頃に出発した。家から土山までの予想所要時間は、名阪国道経由のルートだと約1時間。早めに着いて、ゆっくりお茶でもしよう…と思っていたのに、下柘植ICで名阪を降りた後、何度も道に迷い、予定とは全然違う道を通ったものの、9時ちょうどに集合場所に着いた。
 道の駅“あいの土山”の駐車場に停まっていたバイクは1台のみ。近づくまでに、小さな車体と縁なしの軽二輪ナンバーが見えたので、近所のおじさんのバイクかと思っていたら、これが何と、相模の国からやってきたooさんのホークATとわかり、仰天した。ooさんは…と探すと、軒下のベンチで寝ているではないか!
 変態と言われて喜ぶオヤジどもの集いではあるが、この人こそ筋金入りの変態ヲヤヂである。私が自分のバイクをホークATの横に停めたと同

時に、後方に駐車していたワンボックスカーからバイクを降ろす人がいた。出てきたのはMVアグスタのF4。オーナーはSATORUさんだった。
 起き上がったooさんを囲み、3人で挨拶をしていると、続々とバイクが集まってきた。西からはSDRのKさんとGPZ1100のKさんの友人さん、2台の900SSはokakenさんと SS2GO!さん、 Z1000MkIIのSANOさんとZXR750のラウペンさん、 R850Rのとなかいさん、GSX1100SのNさん、XJR1200のむらかみさん。東からはXS750SplのKsuke(^^)さん、R1200GSのカメラ小僧さん、VTR1000sp2のKさん、GX750のMAKOTOさん、XJ750Eのyajiさん。
 ところが、この日の主役はなかなか姿を現わさない。さては途中で何かトラブルでも…と思って携帯用連絡ボードを覗こうかと思ったとき、ようやくGX750のにえさん、RZV500Rのとんさん、 R1100Sのkei-1さんに先導され、このツーリングの主役、GX750のtetsuさんが到着した。ここに集まったバイクは21台。みなさんいろんな表現をされていますが、ひとことで言うと“変”なのです。
 変なバイクと変態オヤジが玄関前を占領したままでは申しわけないので、予定どおり10時に道の駅を出発し、近くの青土ダム湖畔のパーキン
組み上がったばかりのGX750・tetsu号に試乗する私。3台の三発に試乗し、それぞれの味つけの違いを楽しませてもらった。GX/XS750、4台揃い踏み。全員黒装束で揃えたオーナーズクラブミーティングふう。4人の満面の笑みが楽しさを物語る。
散会場所となった彦根のカインズモールに到着。しかしこの後、フードコートでの宴会が1時間以上続くのだった。
グに移動。そしてここでは、台数と時間だけでなく、面白さと気持ちよさでも当初の予想をはるかに上まわる、大試乗会が繰り広げられた。
 ショートツーリングだろうが朝練だろうが、誰かと走りに行けば交換試乗するのが当たり前になっている私でさえ、まさか参加台数の半分の11台のバイクに試乗できるとは思ってもみなかった。同時に、多くの方にXJ900に試乗していただいた。
 個別の試乗報告はそれぞれのオーナーにお伝えしたとおりだが、総じて、基本的な整備のレベルは高いと感じた。ステアリングヘッドの動きは1台を除き全車合格だし、フロントブレーキも、レバー位置が変なのが1台、絶対的な効力不足が感じられたのが1台あったが、他は良好。
 11台のどれもがすべて、そのマシンの持ち味を楽しめ、しかもそれに上乗せされたオーナーの狙いを感じさせてくれたのは、さすが“変態オヤジ”と呼ばれて喜ぶ面々の愛車だけのことはある。楽しく感じなかったり、不快感を与えるマシンが1台

もなかったのは嬉しい誤算だった。
 ただ、キャブレターに関しては、明らかに故障と言えるのが1台、試乗中に気になる症状が出たのが4〜5台あり、古いバイクのキャブレターセッティングの難しさを感じた。
 試乗の他に、 kei-1さんを中心とするBMW分科会ではNAGの内圧コントローラーの装着前/後の比較試乗が行われ、GX/XS三発分科会ではリアショックの調整や電装系の修理に店開きをする人も…。 この、tetsuさんがブログに書いた名言“各人のおかんが横に居ったら「ご飯ぐらい食べなさい!!!」と怒られますね”
の状況は午後1時前まで続いた。元から短距離の予定ではあったが、3時間経って集合場所から10kmも進んでいないツーリングも珍しかろう。
 ようやく重い腰を上げた一行は、そこそこのペースで野洲川ダム〜永源寺ダムを経て石榑峠を目指したのだが、先導役の私が、キャブセッテ
ィングを改めた自分のマシンのエンジンのあまりの気持ちよさに、慣らし運転中の tetsuさんのことをすっ

かり忘れてペースを上げてしまい、付いてこれなくなった彼がはぐれるというハプニングが起きた。
 ところが、石榑峠への道も、崩土により通行止になっており、引き返して彦根へ向かう途中で、携帯で連絡のとれた tetsuさんと無事に再会できた。永源寺ダムからは、急遽参加する気になって駆けつけたSRX600のトモキ・オータさんも合流した。
 強かった風は少々和らいできたものの、日が傾くにつれてますます寒くなってきたので、山越えのルートをやめ、 国道307号経由で彦根に向かい、解散場所も彦根港ではなく港の近くのショッピングセンターに変更し、同所のフードコートでやっとのことで激遅昼食にありつけた。
 大幅に遅れ、最後は駆け足、そして高速利用の帰宅となるなど、世話役としては不手際の目立つ一日だった。…というわけで、4月11日あたりにリベンジを構想中。懲りないヤツ? な〜に、お互いさまよ。今回参加された皆さんも、ここをお読みのみなさんも、ぜひどうぞ!


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