XJ900の爽快チューン
2009年4月3日 - フロントフォークセッティング(その13)舌の根も乾かぬ内に変更。完成の域に
     
Oリング装着前の、ペイントでストロークを調べていたときの写真。このときは塗料のクズでプレートの中穴が詰まっていた。
るのは難しくなさそうだ。とりあえず、 花弁型プレートに重ねた0.8mm厚のワッシャを 0.5mm厚のものに交換し、ようすを見ることにした。
 続いて、高荷重域でのマシン全体の暴れ対策。こちらは、オーバーダンピングによる動きにくさ(衝撃吸収性と路面追従性の悪化)が原因なのか、ダンピング不足による動きすぎが原因なのかが判然としない。
 しばらく考えて、圧側オリフィス拡大前に、58番のオイルと青スプリングの組み合わせで走ったときのことを思い出した。今よりダンピングが効いているセットではあるが、こんなにマシンは暴れなかった。
 …というわけで、おそらくダンピング不足であろうと推測し、青のスプリングを、さらに1ランクレートの高い黄色に交換し、再評価すべくテストコースに向かった。
 これら2点の変更は、どちらも大正解だった。乗り心地に関しては、4月1日に書いた何点かの目標を、かなり高いレベルで達成しており、高荷重域でのマシンの挙動も大幅に改善されている。中低速コーナーでの旋回性も良くなっており、ほとんど言うことなしのセットである。
 3月30日から今日にかけての変更とテストでわかったのは、乗り心地の良さとスポーツ性は、あるところまで共に高めていけるという点だ。
 もうひとつつけ加えるなら、フォークスプリングのレートやプリロードに大外れがないと仮定した場合、高速走行時の乗り心地が悪いと感じるのは、ダンピング不足が原因のことが多そうだということだ。
 エミュレーター? それ、レース用のパーツでしょ? スポーツ性と引き換えに乗り心地が悪くなるようなモノ、使いたいとは思いません…などと言っていた以前の自分がおかしく感じられる今日このごろ。さらに完成度を高めるべく、今後もエミ
ュレーターいじりは続く予定だ。
 昨日、近所のお手軽テスト周回コ
ースを走り、まずまずの満足感を得たとはいえ、The Queen of SABA を名乗るからには、やはり鯖街道のア
ップダウンと変化に富んだ高速コーナーを心ゆくまで楽しめるかどうかの見当だけでもつけておきたい。
 そこで今日は朝から、昨日のままのセッティングで 国道422号のテストコースに向かった。鯖街道のような、走って楽しいひろびろした景色がない代わり、高速/高荷重域でのテストにはこちらのほうが適している。ここで破綻のないセッティングなら、どこを走っても大丈夫だ。
 走りだしてすぐ、昨日感じた乗り心地の向上を再確認した。ところが5kmも行かないうちに徐々に悪くな
っていくのがわかり、テストに使っている区間に着く頃には相当に悪化していた。4月1日の3点の写真のうち、最も上のような路面での話だ。
 そして、 422号のテスト区間で高荷重域でのマシンの挙動を確かめるべく、ときに3桁mphに達するコーナリングをするが、全然良くない。以前に鯖街道を攻めたときと比べて、明らかにマシン全体が暴れすぎだ。

 そうとわかれば、さっさと帰ってセッティングを変更するのが良い。うまくいけば今日中にもう一度テストできる。そこから家までの約30kmは、さらに悪化した微小ストローク域での乗り心地に苛まされた。路面の凹凸がそのまま頭に伝わり、頭痛がしてきたほどである。
 それでも何とか耐えながら、原因の分析と対策を考えながら走り、帰宅してすぐ、セッティング変更にとりかかった。今回に限らず、変更直後の良好な乗り心地が、走るほどに悪化するのは何度か経験している。
 怪しいのは2点。リリーフバルブのプレートに密着したOリングが、プレートの中穴〜ボルト間の隙間をふさぎ、そこからのオイルリークを止めてしまっているが、走っているうちにバルブのリフトにより徐々にリーク隙間が広がり、その分だけダンピングフォースが低下している可能性と、フォークオイルの温度上昇にともなう粘度の低下である。
 前者のほうが、より怪しいが、いずれにせよ、走行による変化を見越してセットすれば、走りだした直後を除き、良好な乗り心地をキープす


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