XJ900の爽快チューン
2012年5月30〜31日 - 紆余曲折の末、特注色の缶スプレーを購入し、塗装を再開
     
ホームセンタームサシで調色してもらった“アクアの黄色”の缶スプレー。定番とは異なり“特注色”と書かれた缶に入っている。
アクアの黄色・5A3の調色データ。カラーナンバーがなくても調色データだけで作れるはずだが、作ってくれるかどうかは不明。
苦手の塗装とは異なり、カッティングシートを切るのは得意わざ。直線だけの“YAMAHA”の文字など朝メシ前である(笑)。
 塗装のほうは、ゴールデンウィーク中に決定したデザインに従い、ふた月も前に色を落とし、4月上旬にウォームグレーパールマイカに塗装したまま放置していたタンクにマスキングをし、ブリリアントブルーを塗ったあと、数日後にストロボラインのマスキング〜オレンジを吹いたところで玉砕。ふりだしに戻った。
 このときの失敗は2つ。オレンジのスプレーの溶剤がマスキングテープに浸透してブリリアントブルーの塗膜を侵したことと、そもそもマスクする位置を間違えていたことだ。だが、仮にこの失敗がなかったとすると、後日もっと悲惨な目にあっていたのは確実なので、ここでふりだしに戻って良かったというべきだ。
 その理由は、オレンジのスプレーにある。 ふりだしに戻り、240番のサンドペーパーで水研ぎをし、すべての色とサフェーサーを落としたつもりが、タンク下部の溶接箇所の凹凸部にわずかにオレンジが残っていたのだ。次にサフェーサーを吹いたところ、その溶剤によって残っていたオレンジが溶け出したのである。
 その場はサフェーサーを厚塗りすることで何とかごまかせたが、最後の最後にウレタンクリアーを吹くとき、その溶剤でオレンジが溶け出す可能性は高いといわねばならない。

 そんなことになったら、目も当てられない(笑)。序盤や中盤の“ふりだしに戻る”は何とか我慢できても終盤だったら戦意喪失。二度と立ち直れないような気がする。
 念のため製造元に電話で確認したところ、「この製品は溶剤に弱く、マスキングや重ね塗りには適しません」と言われてしまった。うげっ、気に入ったオレンジ色の缶スプレーは、これしかないというのに…。
 しかたがないから、近似色で我慢しよう…と、ソフト99のHPを覗いてみたら、販売店検索ページに“定番採用されていないカラーを作成できる販売店”なる絞り込み条件があった。これはつまり、カラーナンバーがわかり、それが調色データベースに登録されていれば、缶スプレーを作ってもらえるということだ。
 次に私がしたのは、オレンジ色のクルマを探すことだった。が“オレンジ色の車”などで検索して出てくるのは、自分のイメージよりもずっと赤っぽい。そこで、検索タームを
黄色の車”に替えてみた。
 予想どおり…というか、黄色すぎるクルマが多い(笑)。探しているのは、レモン色ではなく枇杷色。オレンジ色や黄色というよりも山吹色と言ったほうがいいかもしれない。
 なおも探し続けて見つけたのは、

トヨタ・アクアの黄色だった。これならいけそうだ。さっそく知り合いのトヨタ系販売店に電話をし、事情を話すと「ウチにその色のミニチュアがありますから、よければ見に来てください」との返事。実車との色の違いは「このカラーでも他のカラ
ーでも感じたことはありません」とのことなので、ミニチュアを見せてもらい、その色に決めた。カラーナンバーの5A3は、インターネットでの検索により、すぐに判明した。
 ここまで準備をしてから、ソフト99に電話。トヨタ・アクアの黄色の缶スプレーがほしい…と告げると、今のところ製品化の予定がないので調色になります…と、期待どおりの返事(笑)。納期を聞いてビックリ!
先に書いた“定番採用されていないカラーを作成できる販売店”に行けば、カラーナンバーを言うだけで、20分ほどで作ってくれるとのこと。
 予約も何もなしで、ホンマにそんな短時間で作ってくれるんかいな…と半信半疑のまま、ウチから最も近い販売店“ホームセンタームサシ京都八幡店”に行き、担当のおっちゃんに「トヨタ・アクアの黄色。カラ
ーナンバーは 5A3」と告げると、約20分後、本当に缶スプレーが出来ていた。 1本1,980円。定番色が1,180円だから、高くはないと思う。
外に出したマシンにタンクを装着し、ブロックの分割位置を検討中。どこから見てもバランス良く配置するのは、とても難しい。あとは細部の修正とクリアー塗装だけ。近づかなければ(笑)、新しい純正色のように見え、狙いは達成したと喜んでいる。
 準備が整ったので塗装を再開。これまでにいろんな失敗を繰り返し、そのつど少しずつスキルアップしてきたので、サフェーサー〜ウォームグレーパールマイカの塗装は、自分としては上出来の仕上がり。
 こっち側を吹いている間に向こう側に霧が回り込まないよう、グレー部分の塗装は、まずタンクの右半分をマスクして左側だけ塗り、続いて左半分をマスクして右側だけ塗り、最後に左右側面をマスクして後ろの面(シートを装着すると隠れる)を塗るという3段構えとした。
 サフェーサーと色が近いのをいいことに(笑)、あとからブルーを塗る部分にはノズルを向けず、塗り分けラインあたりまではしっかり塗る代わりに、向こう側は“ぼかし”仕上げになるのを許容。塗料を節約したかったというよりは、一度に塗る面積を小さくして、塗りムラを生じにくくしたかったからである。
 続いてブリリアントブルーを吹く前に、塗り分けラインを決めてグレ
ー部分をマスキング。プレスの山の稜線に沿って塗り分ける箇所は、左右でズレが生じないようにしたい。そこで、脚立に載せたタンクを屋外に出し、太陽光の下でぐるぐる回しながらマスキングテープを貼り、いろんな角度から眺めて修正をした。

 その後、ブルーを吹く部分を脱脂した指先で撫でまわし、グレーの塗料が付着してザラついた箇所を軽く水研ぎ。脱脂〜乾燥の後、下地に黒を薄く塗り、乾いたところでニッサン純正色のブリリアントブルーを吹いた。今度は分割せず、全面を一気に塗るので、ムラが生じないようにするのは難しい。そこで、上〜前面がうまくいけば、あとは少々不出来でも目をつぶることにした。
 青の仕上がりも思ったより良く、乾燥〜硬化を待って、いよいよ特注色“アクアの黄色”のためのマスキングだ。これまた見た目で決めるしかなく、今度は脚立に載せるより実車に装着したほうがいいと考え、屋外に引っ張り出したマシンにタンクを載せ、半日がかりでマスキング。
 8mm幅と9mm幅に切ったマスキングテープを用意し、ストロボラインの脇に残すブルーの帯には8mm、ブロックの区切りには9mmを使った。平面的なサイドカバーでさえ大変だ
ったから、区切りラインの位置と角度が簡単に決まるわけがない。位置や傾きを少しずつ修正しながら、マシンの周りをぐるぐる回ったりステ
ップの上に立ち上がったり、ときにはサイドスタンドに替えて遠くから眺めたり…。この日は結局、テープ貼りまでで終わってしまった。

 翌日の作業はマスキングの続きからスタート。過去の失敗を教訓に、マスキングテープの上にマスキングテープを張り重ね、溶剤がブルーの塗膜まで浸透しないようにした。
 ところが“アクアの黄色”は、なぜか他の2色ほどうまく塗れず、部分的に沸いたような細かな気泡が生じたり、垂れそうになったりした。気泡はあとで修正することにして、垂れそうになったところはタンクの向きを変えて流れを止め、急いでドライヤーで加熱してごまかした。
 ここでの失敗は、それだけではない。マスクを外すのが早すぎ、ブロ
ックの縁のラインがギザギザになってしまった。まだある(笑)。テープを2重にしたくせに、大きな面積をマスクするところに使った紙が薄すぎ、その紙に溶剤が染み込み、ブル
ーの面に接触していたところに貼りついてしまったのだ。あ〜あ(笑)。
 だが、もう、前進あるのみ。ふりだしに戻ったからといって、次にうまくいくという保証はない(爆)。
 で、とにかくいったん完成させるべく、反射テープのラインを貼り、同じ材料から切り出した“YAMAHA”
のロゴを貼りつけた。あとは、細部をタッチアップでごまかして、他の5点のパーツとともにウレタンクリアーを吹くだけである。


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