XJ900の爽快チューン
2011年9月28日 - YZF750SPのクラッチを入手し、部分流用による容量増大を画策   
     
量産車のパーツにしては、かなり手の込んだ造りを見せるYZF750SPのクラッチハウジング。プライマリーギアも薄めだ。
同梱されていたプレッシャープレートの刻印は“58L”。私が使っているのと同じ、後期型XJ900からの流用パーツである。
ジャダースプリングを装着しない分、薄くできたのだろう。XJ900のと比べるとかなり薄くなっているクラッチボスのフランジ部。
 9月15日から18日にかけて、 クラ
ッチまわりをバラしていたとき、すでにこのYZF750SPのクラッチをネットオークションで見つけており、必勝体制で監視を続けていた(笑)。
 パーツリストを見ればわかるように、厚さを除くプレートの寸法と形状が共通の機種は多く、クラッチプレートとフリクションプレートの互換性は驚くほど広く保たれている。
 その反面、どのプレートを何枚使うかという機種ごとのセッティングは実に細かく施されており、厚さ/
形状/寸法がまったく同じなのに、XS850用の3J2-16324-00とXJ900用の31A-16325-00が併存し、機種によって選択使用されていたりする。
 今回、クラッチに手をつけようとした理由は、スプリングにワッシャをかませてプリロードを増やしたにもかかわらず、依然、走行条件によ
っては滑りの兆候があることと、クラッチプレート/フリクションプレ
ートが7/8枚のXJ900に対して、8/

9枚の YZF750SPのクラッチ一式が手に入りそうだったからである。
 YZF750SPをはじめとするFZ系のパ
ーツを使わなくても、 例えばXJ900のクラッチプレートをSTDの2mm厚からXJ650/750の1.6mm厚に替え、 ジ
ャダースプリングの押さえ板も 2.5
mm厚から 1.6mm厚に変更(同時にジ
ャダースプリングを撤去)すれば、ひょっとすると1枚増しにできるかもしれない。だが、安く手に入るのなら、新しそうな外観のフリクションプレートも含め、できるだけ多くのパーツをYZF750SPの物に入れ替えるのが、安全性の面でも望ましい。
 プレッシャープレートが同一パーツ(FZ系の多くが後期型XJ900=58Lからの流用)なのは知っていたし、クラッチハウジングと一体型のプライマリードリブンギアコンプリートは58Lから4BBまで同一品番ながら、クラッチハウジングのアルミ鋳造部分に3GM=FZR1000の浮き文字が入っている物があるのも現認していた。

 つまり、XJ系もFZ系も、プレート類に互換性があるだけでなく、クラ
ッチまわりの基本寸法は同一で、クラッチハウジングやクラッチボスにも互換性がありそうなのである。
 こうして、とりあえずジャダースプリングを外したテストも兼ねてCP襲撃ツーリングに臨み、操作感にわずかな差があるものの、慣れれば気にならず、他に弊害はないことを確認したところで落札物が届いた。
 ざっと見たところ、枚数増にはクラッチボスのフランジ部を薄くすることで対応しているようで、クラッチボスを交換するだけで、7/8枚を8/9枚に増やせそうである。
 しかし、この、ワークスマシンふうに外周に広がり防止の鉄の輪が嵌まった、いかにも軽そうなハウジングを見ていると、プライマリードリブンギアを留めているリベットを外し、 XJ900のギアにこのハウジングをセットして使いたくなってきた。続きは、もてぎから帰ってからだ。
摩材の材質だけでなく、製造メーカーが違うのかもしれないフリクションプレート(左)と、表面が滑らかな3J2のクラッチプレート。クラッチスプリングは、OW01のレース用キットパーツに使われていた、ばねレート“15%増し”の物ではないかと思われる。


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